会社設立1 ~法人の種類~

まだまだ寒い日は続くが、暦の上ではもう春である。
今はまだ入試だが、あと1月もすれば卒業、入学という話になってくる。
社会人であれば、新たに事業を起こすという話も出てくる頃である。

そこで今月は何回かにわけて、会社設立の流れを書いていくことにした。
一応会社設立のフローチャートはあるが、注意点も交えて実務的に書いていくことにより、より理解を深めてもらえるだろう。

独立開業のときにまず考えるのは、会社設立である。
個人的には、よほど理由がない限り、法人を設立せずに個人ではじめるのはナンセンスであると考えている。

理由は、これも会社設立のページに書いたとおりですが、多くのメリットがあるからである。
お小遣い稼ぎで低リスク、低収益の活動をされている方ならともかく、この事業で生活していこうと考える方は例外なく法人を設立すべきだろう。

その法人だが、ご存知の通り色々な種類のものがある。
株式会社、合同会社、特定非営利活動法人(NPO法人)、一般社団法人、学校法人、医療法人、宗教法人・・・
わが国では非常に多くの法人の設立が認められている。

この中で、自分の事業はどれを選択するかというのが独立開業の第一歩である。
そこで今回は、この法人の選択について書いていくことにする。

まず、自分がやるべき事業の計画を立てることからはじめるのが良いだろう。
事業計画の立て方は別の機会に譲ることにしよう。

事業計画は、何をやりたいか、継続的に事業可能なのかは頭の中にあると思うので、それを計画書に落としこむだけである。
このように書くほど簡単ではないが、これがなければほぼ不可能である。
できれば仕組みや情景を絵や図で描けると良い。

これができれば、自分の事業目的がわかるはずである。
もし分からなければ、事業があやふやなものと思われる。

この事業目的によって、どの法人を設立するかを決定することが可能となる。
これが独立開業の第一歩といって良いだろう。

例えば、病院を経営したいなら医療法人だし、学校なら学校法人、ボランティア活動ならNPO法人が適当である。
業界団体のようなものであれば社団法人、財団法人が向いている。

営利活動(会社を経営してお金を儲ける)をやるのであれば、会社法に規定された「会社」の設立を選択することになる。
というのも会社は営利事業を目的としており、他の「○○法人」は、基本的に営利を目的としていないからである。
故に、多くの方にとって、独立開業と会社設立はほぼイコールと考えて良いだろう。
最近はソーシャルビジネスが脚光をあびるようになり、NPO法人などの選択も増えましたが、やはりこの形態では限界がある。
会社が一番良いだろう。

会社については、会社法で4種類の会社の設立が認められている。
合名会社、合資会社、合同会社そして株式会社である。

合名会社は、無限責任社員という会社の債務に対してすべて責任を負う方のみを社員(会社オーナー)とする会社である。
責任が重いので、現在あまり合名会社の名を目にすることはなくなっている。
老舗の酒蔵などでたまに見かけるが、新規はまずないだろう。

合資会社は、無限責任社員と出資の範囲で責任を負う有限責任社員の両方を社員とする会社である。
こちらも同様の理由であまり見ることはできない。
以前は融資=保証人又は担保だったので、設立費用が安価な合資会社を選択する方もまれにいたのだが、最近は無担保無保証人の創業融資も出てきたので、合資会社を選択する理由がほぼないといっていいだろう。

合同会社は、有限責任社員のみを社員とする会社である。
有限会社に似ているが、原則として社員=経営者という特徴がある。
責任は株式会社同様有限責任で、しかも設立費用が少なくて済むのだが、知名度が低い、税の優遇措置もない、あまり信用されないなどの理由からそれほど利用されていない。

これら3つの法人を持分会社という。
正直あまりお勧めできない形態である。

株式会社は、有限責任である株主をオーナーとする会社である。
株主が必ずしも経営者になる必要がないのが特徴だ。
一般的に会社設立というと、この株式会社を設立することになる。

このように、事業の目的や営利活動であるか否かによりどのような法人を選択するか決定する。
前述のように、多くの場合は株式会社になるものと思われる。

そのようなわけで、次回以降は特に注意がなければ株式会社の設立についての話をしていく。
今回、法人の種類が決定したということで、次は資本金を検討していくことにしよう。

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