会社設立3 ~商号~

事業が決まり、会社の種類や資本金が決まれば重要なところは終わりで、あとは手続き的な話・・・と考えるのは早計である。
ここからが会社設立の大事なところなのだ。
それは法人の名称(商号)をつけることである。

商号というのは会社名のことで、NPO法人や社団・財団法人の場合は名称という。
よく名は体を表すというが、これは会社も同様で、商号は会社の将来を左右する大事なファクターである。
気合を入れてよい名前をつけてあげなければならない。

社名が大事という例でよく挙げられるのは、おそらくケンウッドだろう。
今は厳しい状況の中JVCケンウッドとして頑張っている会社である。

ケンウッドは、かつてトリオという社名でオーディオ機器の販売を営んでいた。
その頃は、今ひとつ販売成績が振るわなかったと聞いている。
しかし、海外用のブランドであるケンウッドが好調であったことから社名をケンウッドに変更、業績がグンとアップしたという逸話が残っている。
松下電器も少し前にPANASONICに変更したので、その大切さを理解している方も多いであろう。
それくらい、会社名が与える影響は大きいものなのである。

商号を決定するときは、いくつか注意すべき事項がある。
1つ目は、類似商号である。
現行法(会社法)は、類似商号についてかつての商法ほど厳しい規定がない。
それ故よほどのことがない限り登記は可能といえる。

しかし、これは不正競争防止法等他の法律に任せた部分があるというだけで、類似商号を許容しているわけではないので要注意である。
むしろ全体的には厳しくなったと考えた方がいいくらいだ。
設立登記はしたが、その後不正競争防止法違反で訴訟を起こされた、ということがないようにしなければならない。

2つ目は、商標と商号の関係についてである。
商標(商品名等のこと)と商号を同一にした場合、インパクトは強くなるが、一商品と会社のイメージが同一になってしまうというリスクも発生する。
これを是とするか非とするか、検討のしどころといえる。

3つ目は、商号の持つイメージについてである。
現実にあるものを含ませる場合、そのものがもつイメージをよく考える必要がある。
例えば商号に椿などを商号に含ませると、綺麗な感じがする一方、不吉なイメージ(椿は花が丸々落ちるため首が落ちるというイメージもあるのです)があると考える場合もある。

最近は海外進出をされる企業もありますが、その国のイメージは日本と違う場合もあるので、より注意が必要だろう。
太陽などは、日本や欧米では良いイメージだが、中東などではあまり良いイメージのものではないというように、感覚の違いはかなり重要だといえる。

また、商号の読み方がその国の言葉ではあまりいい意味ではない場合もある。
これは逆パターンで考えると考えやすいだろう。
例えばずっと昔にクイズ番組で紹介されたもので、外国の方で日本語にするとちょっと笑ってしまう名前というのがあった。
(この名前を知りたい方は、相談にいらっしゃったときに聞いていただければ回答は可能である)
会社名でこういうことがあったら、その国の方はどうだろうか。

日本名ではよくても海外に行くととたんに悪い名前になってしまうことは結構ある。
有名な飲料水でもそのために海外では別の商標を使用している例もあるのである。
このようなことをよく注意して商号を決定すべきであろう。

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