成功する独立開業とは

起業して成功している方及び経営者として成功している方は、自分の「世界」を持っています。
逆にうまくいっていない方は、ほぼ例外なくそれがありません。

ではこの「世界」というのは何でしょうか。
これは、経営者の望んだ未来です。
エブリデイ ロー プライス(例:ウォルマート)も、ハイタッチサービス(例:リッツカールトン)も、全て経営者がそのような世界の実現を望んだ末にできたものです。
夢に近いですが、夢より現実的なものと考えていただけると良いと思います。
結局事業の成功は、経営者の思いと顧客の共感で出来ていると私は考えます。
その「世界」が購買者にとって心地よいものだから商品やサービスを購入するということです。

ですから、独立起業したい、成功したい、という方は、まず「世界」を構築してください。
それがなければ成功はおぼつかないでしょう。

とはいえ、それだけでは成功しないのも事実です。
「世界」を実現させるためには、それを支えるだけの戦略と戦術、資金などが必要です。

しかし面白い(私にとってはそれほど面白くはないのですが)もので、「世界」と戦略、戦術は、全部持っている方は非常に少なく、多くの方がどれか一つです。
そして多くの方が、「世界」を夢と混同しています。
その上ほとんどの方が、自分は全部持っていると思っています。
ここがなかなか成功する方が出てこない大きな要因の一つではないかと思います。

成功を目指すなら、これらを持っているなり、支援者を見つけるなりしてください。
そうすれば、その確率は高くなります。

あとは動くのみです。
動くパワーも重要です。
成功されている方は、例外なくパワフルです。

さてここからは余談ですが、顧客が商品を購入する主な理由はもう一つあります。
これは顧客が騙されているというものです。

最近は楽して金を稼ぐという風潮があり、騙しビジネスが横行しているように思います。
販売したらそれきりクレームをつけない限り満足なサービスが提供されなくてもかまわない、子どもを煽って金を巻き上げるなどがそれに当たるでしょう。
大手企業ですらやっているのですから困ったものです。

そのような持続可能でない「世界」を望むのか、私には理解に苦しみます。
このような事件をみても、今は「世界」を持っている経営者がほとんどいないことが分かるものと思います。

これは逆にチャンスでもあります。
自分がそれを構築すれば、競合がほとんどいない現在、一人勝ちも可能です。
意外と今は起業に良い時期だともいえるのです。


会社設立の本当のメリット

我々の業務の一つに会社設立があります。
多くの場合、起業して株式会社の設立を選択されます。

この時よくご相談いただくのが、会社設立(法人化)のメリットとデメリットです。
このサイトにも書いてありますが、やはりよく聞かれるものの一つです。
多くの場合、信用や有限責任であることをメリットとし、事務の増加や均等割りなどをデメリットとしており、私もそのように書いています。

しかしメリットについては、実は分かりやすいように直接的なものを選んで書いてあります。
では直接的なものでないものは重要ではないかというとそうではなくて、むしろそちらの方がメリットがあったと法人を設立された方はいいます。
ただ、分かりにくいから書いていないだけです。

彼らは、法人化は「覚悟」だといいます。
それが非常に良かったというのです。

個人事業は、あまり良い言い方ではありませんが、趣味の延長という状態に陥りがちです。
もし本人にその気がなくても周りがそのように捉えてしまいがちです。

しかし法人は事業をするために生まれる団体なので、まず本人が趣味の延長という感覚を捨てることが出来ます。
登記簿謄本(登記事項全部証明書)が出来上がれば決意を新たにしますし、名刺に書かれた「株式会社」「代表取締役」という文字が事業体であることを再認識させてくれます。
趣味の延長ではいけないとその時思うそうです。

また、周りも事業体であることを「覚悟」します。
例えば、法人と個人では価格が違う、これは本来あり得ないことですが実際にはよく聞く話です。
これは自身もそうですが、相手側が事業者だからということでそれなりの報酬を得ることを「覚悟」するからです。
一般的に安く使われる学生でも法人化して代表取締役になれば違いますが、これも同じです。

法人化しないと理解しづらい向きはありますが、これはかなり重要です。
特に本人の心持という部分はなかなか難しいとは思いますが、彼らの本音ですから尊重すべき知見です。
法人化に金銭的なメリットを求めにくくなり、個人事業でリーズナブルにという意見を見かけますが、すでにその時点で法人化して頑張っている方に遅れをとっているものと考えるべきでしょう。


官公庁の応対と管理

私は仕事柄官公庁に行くことがよくあります。
行き先も様々で、市役所、区役所だけでなく、都道府県庁や中央官庁まで行きます。
ここで感じることは、彼らの対応はとても良くなっているということです。

これは、中央(国家)に近いほどそう思います。
先日、所用のため消費者庁に行きましたが、訪問先を探していたら職員の方からお声掛けいただき、そちらまで案内していただきました。
民間でもそこまでしっかりした対応をされるところは少ないと思います。
好感の持てる対応でした。

昭和の頃を考えると隔世の感があります。
電話のたらいまわしが改善されればほぼ完璧ではないかと思います。

ただ、対応とは違いますが気になった点が一つ。
サーバーはきちんとサーバールームにおいてほしいです。
もしかしたらハブなのかもしれませんが、それらしきものが目に入るところにありました。
あれはセキュリティ面で心配です。
中央官庁はあまり一般の方が入らないとは思いますが、例えば個人情報は内部犯行が多いものなので、サーバーであればサーバー管理者以外が容易に立ち入ることができないようにしなければなりません。
検討していただきたいものです。


事実証明に関する書面

裁判などでは証拠というものが必要となります。
証人という場合もありますが、やはり物証は強いですから、可能であれば書面等の物証を提出したいものです。

そのような場合、非常に強い証拠力を持つ書面があります。
公証役場で作成してくれる「事実実験公正証書」がそれです。
http://www.koshonin.gr.jp/ji.html

「事実実験は、裁判所の検証に似たもので、その結果を記載した「事実実験公正証書」は、裁判所が作成する「検証調書」に似たものであり、証拠を保全する機能を有し、権利に関係のある多種多様な事実を対象とします。(日本公証人連合会HPより)」ということで、売買契約や知的財産の保全、株主総会の議事進行状況等様々な場面で利用できる、価値の高い書面です。
ところが、意外とこの制度は知名度が低く、あまり利用されていないのが現状といわれています。
かなりもったいない話で、状況に応じてこれを活用すれば、ビジネスの際にも大きな力を発揮してくれるでしょう。
尊厳死宣言などの作成にも使用できるので、ビジネスだけではなく、個人でも重宝します。

ところで、私は行政書士の仕事としてもこれに近いことが可能と考えてます。
実は行政書士の仕事は、官公庁への手続きの代理だけではなく、権利義務に関する書類の作成や事実証明に関する書類の作成があります。
ということは、公証人のような地位こそないものの、事実関係を調査し、これに関する書面の作成は可能と思います。

事実実験公正証書があるから必要ないという意見もあると思いますが、そうとも言い切れません。
我々がこの書類を作成できるメリットはあります。
それは、公証役場が休みである夜間や土日祝祭日でも営業していることです。
固有の業務として事実関係を証する書面の作成が認められているのですから、公証役場と連携等をして書類を作成すれば、我々の方も需要があるのではないかと思います。


お問い合わせの自動音声による応対

最近企業のお問い合わせに連絡をすると、自動音声による案内となります。
人件費がかかるからでしょう、多くの企業がこれを採用しているところを見ると、経費削減に効果があるものと思います。

しかし、かけている方からすると、時間はかかるし面倒です。
そして何より軽んじられている、拒否している感が否めません。
これだけで連絡したくなくなります。

このようなことを経費節減といってやり続けていいのか、正直疑問です。
このような顧客に負担を強いる経費節減は、顧客満足度を著しく下げるものでしょう。
特にブランド商品(NB含む)の製造や販売では顧客満足度の向上が重要です。
その中でお問い合わせに自動音声はいただけません。
人件費は減らせそうですが、それ以上に製品やサービスのファンも減らせそうです。
これも大企業病なのだと私は考えます。

人件費の削減は効果がすぐ現れますが、ファンの削減は長期的に出てきます。
顧客への負担押し付けは将来の成長の芽を摘み、長期的なダメージを与えるものと思います。

逆に今これだけ自動音声案内が増えているのですから、人が対応することがセールスポイントにもなりえるでしょう。
こんなことで差別化できてしまうのも寂しい話ですが、これは実際可能と思います。

価格での勝負は、アジア企業に勝てないでしょう。
勝てるのは日本企業ならではの質の高い製品やサービスです。
しかしその製品の質は今や差別化が難しくなってきています。

製品の品質が高いレベルで拮抗している昨今、このようなところが顧客満足の大きな要因になりえます。
必要な経費を削減するのではなく、お問い合わせから得る情報をいかに活かすかを考えるべきでしょう。
簡単なことではありませんが、これこそ経営者の腕の見せ所です。
それができれば、懸案である他社との差別化も可能でしょう。
今一度検討すべき事項だと考えます。


登記所も変わってきています

仕事柄なのか成り行きなのか、私はいくつかのNPO法人の理事などをやらせていただいています。
そうすると、NPO法人には事業報告や登記といった事務が出てくるので、必然その話などを聞くことになります。

その中で最近気がついたことは、かなり法人登記の集中化が進んだことです。
支局や出張所は登記事項証明書や印鑑証明書の発行だけ行い、登記申請のような判断を要するものは本局に移管されてきているのです。
千葉などはすでに法人登記について、全て本局(千葉地方法務局)扱いです。

これは郵送による登記が可能になったことからできるようになったことと思いますが、登記所の合理化の一つなのでしょう。
審査機関を集中させ、一括で処理することにより、審査する人員が少なくて済みます。
集中審査による高速処理というメリットもあるでしょう。

現在窓口は徐々に派遣会社に委託されるようになっています。
将来は出張所もなくなり、コンビニで登記事項証明書も取れるようになるのかもしれません。

一方登記には気をつけないと、最寄の登記所だと思っていたら実は違いましたということもありそうです。
しばらくは移送してもらえることもあるかもしれませんが、やはりきちんと本来の登記所に申請するべきでしょう。
申請前に一度チェックしておく必要があるようです。


もし会社設立しなかったら・・・

最初の会社の設立は、本人にとって一大決心になります。
それ故非常に迷います。
会社を設立したら、給与を支払う(自分も給与取りになります)必要がありますし、均等割り等の赤字でも払わなくてはならない出費もあったりしますので、定期的に売り上げなければならないと考える方もいらっしゃいます。
これは個人事業ですでに事業を営んでいる方に多いです。
こうなると二の足を踏んでしまいそうです。

では少し考え方を変えてみましょう。
会社を設立しなかったらどうなるでしょうか。

新たに起業される方は、起業しなかった場合を、個人で事業されている方はそのままのご自身を、それぞれお考えください。
その状態の方が良いなら起業(法人化)は必要ないでしょう。
逆にそれではまずいと考えるなら、どうしたら起業を成功させられるかを考える必要があります。
若しくはそれ以外の道を模索するか、ですね。

悩まない方は失敗する確立が高いので、悩む方はより成功に近いともいえます。
これは「もし」=リスクを検討する力があるからでしょう。
もう少し検討する範囲を広げると、その悩みを超えることが出来ると考えます。


こうすると失敗するBCP

最近、新聞などでも多く取り上げられているので、BCPやBCMへの関心も高まりつつあるようです。
しかし、その導入、定着は案外大変です。
そこで、今回はどのようにすると導入を失敗するかというパターンの一部をご紹介したいと思います。

よくある失敗のパターンは2つあります。
一つはトップのコミットがないパターンです。
BCPやBCM(以下「BCP」といいます)はマネジメントなので、トップがしっかり関わっているかが大事なポイントの一つになります。

それはそうでしょう。
トップにやる気がないのに下がやるわけありません。
そのため、トップが下に丸投げした場合、多くの場合BCPは構築できずに終わってしまいます。
もし仮に導入までは出来たとしても、定着は夢のまた夢です。
トップがBCPを理解していなければ、有事(インシデント発生)の際に有効な活動が行われることもないので、見た目有効と思われるBCPも役に立たないでしょう。

もう一つは、現実に即さないBCPを構築してしまうことです。
羹に懲りて膾を吹くような大仰なものや実体にあっていない出来合いのBCPを導入してしまうことはわりとよくあり、これも失敗の原因となります。
例えば、必要以上の備蓄や会社が傾いてしまうような社屋の改装などがそれにあたります。
このようなことをしたら、物理的には大丈夫ですが、経済的に傾いてしまいます。
そちらが新たなリスクになってしまいますね。
身の丈に合っていないシステムの導入は身を滅ぼしますし、本来業務を阻害する要因にもなりえます。

この2つが典型的な失敗例です。
BCPはダメだという方の多くは、この状況に陥っているものと思います。

これらのことを行うと、社員のモチベーションも下りますし、生産性も下ってしまいます。
特に丸投げするならやらない方がマシかもしれません。
きちんとできる範囲を決めて少しずつトップ主導でBCPを構築していくのが王道です。


会社設立5 ~役員~

株式会社は、会社設立の際に経営(役員)を選任する必要があります。
もちろん株主(所有者)が役員となってもかまいませんが、所有と経営の分離という考え方があるため、持分会社(合名、合資、合同会社)と違って所有者以外から役員を選任する事が出来ます。

ここでの役員とは、取締役や監査役、会計参与等の役職のことです。
部長や課長、顧問は役員ではありません。

会社法の施行により役員構成は非常に多様な構成が認められるようになりましたが、大手企業の分社や組織変更を除けば役員は取締役のみ、若しくは取締役会+監査役という旧株式会社、有限会社の役員構成を採ることが多いです。
1人の場合は株主=代表取締役、複数名選任する場合は仲間や身内が役員になっています。

役員は、かつては4人以上必要だったのですが、現在は1人でも問題ないため人数合わせの役員選任は少なくなりました。
それでもなくなったとはいいがたいようです。
理由は、取締役会を置いたほうが見栄えがいいからということです。

しかし、このような不必要な役員の選任はお勧めできません。
何かあったときに不利益がないとは限りませんし、取締役会の開催、議事録の作成保管等も必要になります。
身の丈に合った役員構成をお勧めします。


BCPはコスト要因?

最近、千葉沖や茨城沖などを震源とした地震が頻発しています。
これは東北地方太平洋沖地震の余震もあるようで、中には震度5強という地震もありました。

このような状況の中、東北地方太平洋沖地震からほぼ1年ということもあり、新聞などでもBCPやリスクマネジメントが盛んに報道されています。
これを見ると、BCPを策定している中小企業は、数%しかないようです。

昨年の地震でその怖さはよく分かったはずです。
にもかかわらず、BCPは策定されません。
その理由は、以前書いたとおりです。

しかしそれが本当にその通りかというと、これには疑問があります。
もしこれが収益に直結するとなったらこのようなことはないはずだからです。
おそらく記者もそのように思っているのでしょう、新聞等の記事の最後には、大企業との取引要件にBCPの策定が要求されるようになってきていると書かれています。
このことは事実で、大手企業との取引見直し材料としてBCPの策定があげられたと聞いています。
このような理由で策定されたBCPが果たして機能するのかは疑問ですが、これで中小企業がBCPを策定出来ないわけではないことがわかるでしょう。
コストがかかって収益にならないと考えているものと思います。

ではこれは本当にそうでしょうか。
応えはNoです。

実際BCP(BCM)を策定された企業にの役員の方に何人かお聞きしましたが、皆様自分の会社の問題点がわかって良かったといいます。
BCPはインパクト分析などを行いますので、BCP策定の過程で事業を分析し、問題点をあぶりだすことになります。
それが非常に良かったそうで、業務改善や事業の見直し等に役立ったといいます。

また、従業員と同じ目標や目的を共有することにより、一体感も高まったといいます。
即効性があるかは何ともいえませんが、コストをかけただけの見返りはあったのではないかとのことでした。
決してコストがかかるだけのものではないのです。

BCP導入のコツは、無理なく少しずつやることです。
まずは福利厚生費で非常食の備蓄をさせるところからでも良いと思います。
それだけでも違います。
そもそも完璧なBCPなどできるものではない(コストがかかりすぎる)のですから、最初からしっかりしたものをと考えるほうが無理があります。

最初から本格的に策定するのも可能であれば、それは策定すべきでしょう。
その場合は、中小企業庁から公表されている「中小企業BCP策定運用指針」を利用してこれを策定し、自己宣言をすれば良いでしょう。
認証をお考えの方は、現状ISO等の規格がもう一つしっかりしていないので、英国の認証規格(BS25999)を検討されても良いかもしれません。


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行政書士SUZUKI合同事務所

代表:鈴木 基(左写真)
行政書士
経営改善指導員
東海大学非常勤講師
日本ビジネス・マネジメント学会理事
NPO法人日本知的財産センター理事
他役員多数

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