まずはリスクの洗い出し
BCPやBCM、リスクマネジメントなどで、まず最初にやることは、リスクの洗い出しです。
リスクアセスメントともいいます。
リスクアセスメントは、リスク特定、リスク分析及びリスク評価のプロセスからなります。
ざっくりいうと、自分の会社にとって、何がリスクなのか、どういうリスクが想定されるか、どうすればリスクを回避、低減等できるだろうか、ということを調査することです。
例をあげてみましょう。
・・・近い将来、関東若しくは東海地方に大地震がくるだろうといわれています。
これが起こった場合、工場では機械がひっくり返って復旧までに1ヶ月はかかるといわれています。
そうなると、他社にシェアを奪われる危険性が非常に高くなります。
ではこれを回避するためにどうするか。
例えば機械を床に固定することにしましょう。
これでひっくり返らなくなったとします。
これならよほどのことがない限り1週間で復旧できるでしょう・・・
この辺まで調査するのが洗い出しです。
色々な気付きがあり、業務改善効果もあります。
もしかしたら、この業務で一番楽しいところかもしれません。
海外のBCP
海外は、日本と違って地震などの天災はあまり多くありません。
そのため、BCPのISOを作る話が進んだとき、当初天災は含まれていなかったそうです。
では何がメインだったかというと、テロをはじめとする人災だったそうです。
ご存知のとおり、イギリスやアメリカ人はこのような規格を作るのが非常に得意だといわれています。
その結果としてなのか、影響力も非常に強いといえます。
そして彼らに共通しているのが、テロの恐怖です。
彼らの国では、地下鉄やバスの爆発(自爆テロ)などが起こっています。
9.11はその最たるものといえるでしょう。
そのような理由から、テロに関する対応に関心が高いのです。
わが国の企業も、海外に出て行くことが多くなりましたので、この辺ももう少し関心を持った方が良いと思います。
BCPその3 PC対策
今の世の中、PCがないとビジネスが出来ないという人も非常に多いと思います。
そんなPCを対象にBCPやっていますか?
BCPをやっていて、一番大事なのは、PC対策かもしれません。
PCで大事なのは、故障対策と雷対策でしょう。
先日「HDDが壊れた」という連絡がありましたが、PCクラッシュは本当に多いです。
高機能にはなってきているのですが、価格も信頼性も下ってきているように思います。
そんなときのために、バックアップとケアは欠かせません。
どちらかというと、BCPより広い概念であるリスクマネジメントになるのかもしれませんが、これらはきちんとやっておきたいものです。
雷は、鳴ったら電源を落としてコンセントも抜くのがお奨めです。
電源が入ってなくてもコンセントを通じて電気が来ることがあるらしいので、電源を落とせば安心とはいえないのだそうです。
しかしそうもいかないという場合も多いでしょう。
その場合は、それなりにコストをかけて対策を施してください。
BCPその2 伝染病対策
最近はパンデミックなどといわれていますが(本来はコレラのように高率で死に至るような伝染病に対して使うようです)、先の新型インフルエンザ(豚インフルエンザ)のような伝染病がはやったときの対策をどのようにするか、ということです。
地震と違って一過性ではなかったり人の手を介して拡散したりするので、地震とはまた違った対応をしなければなりません。
インフルエンザ系の場合、基本は手洗いやマスクなどになると思います。
先のインフルエンザのように飛沫感染どまりであれば、距離をとるのも有効です。
去年対策をした会社は、そのマニュアルに手を加えれば新しいものにもある程度対応できると思います。
余談ですが、少し前にそちらの方に詳しい方にお話を伺ったところ、もう鳥インフルエンザも人対人で感染するようになっていると聞きました。
いわゆる医療系のメーカーさんですし、裏を取ったわけでもないので鵜呑みにはできませんが、ありえない話ではありません。
今のうちから対策しておいても損はないと思います。
そんなのがはやったら、またマスクが市場から姿を消すんでしょうね。
ちなみに私の事務所は1年分くらいマスクを備蓄しています。
それくらいあれば、売り切れてもその後の供給が追いつくはずですから。
BCPその1 例えば地震対策
日本でBCPというと、真っ先に思いつくのが地震対策でしょう。
阪神・淡路大震災や中越地震のときに色々製品が届かなくなった経験のある企業も多いと思いますが、日本は地震国家なので、地震への対策は最重要課題になってしまいます。
私がサラリーマンをしていた頃、いわゆる阪神・淡路大震災が起こりました。
私は流通業で、しかも被災地からは多少距離がありましたので、店舗のそれ故店の被害もほとんんどありませんでした。
ではあまり関係ないのでは、と思われるかもしれませんが、意外とそうでもありませんでした。
あるアイテムのメーカーさんの工場が神戸にあり、商品の供給がストップしたのです。
結構売れている商品だったので、何とかしないとという状態でした。
結局その会社は別の地域にも工場を持っていたため、その工場から送っていただけて事なきを得ました。
とはいえ距離は倍以上。
先方の輸送費はかさんだと思います。
おそらくですが、しばらく商品が入ってこないということになったら、別の会社の商品が入ってきたと思います。
メーカーさんからしてみたら怖い話です。
店側でもきちんとこういう対応ができる会社と取引しないと大変だなぁと思いました。
地震対策は色々ありますが、メーカーなら生産地を振り分ける、販社なら仕入先を一つにしない、というのはまず検討してみることだと思います。
これは地震対策以外にも使えますし、すべきことの一つと断言できます。
これ以外で重要なのは、機材の固定が有効です。
特にメーカーは事後の復旧にものすごく差が出ます。
部下が泣き喚いても(むしろ歓迎すると思いますが)やるべきものの一つです。
BCP、BCMとは何か?
我々の業務の一つに、BCPやBCMのコンサルティングがあります。
さて、このBCPとかBCMとかいうもの、ご存知の方はどれだけいらっしゃるでしょうか。
定義は色々あって、あまりはっきりしませんが、中小企業庁の定義は以下のとおりになります。
BCPとはBusiness Continuity Planの略で、「企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のこと。」のこと。
BCMとはBusiness Continuity Managementの略で、「事業継続計画を策定(構築)し継続的に運用していく活動や管理の仕組みのこと。①事業の理解、②BCPサイクル運用方針の作成、③BCPの構築、④BCP文化の定着、⑤BCPの訓練、BCPサイクルの維持・更新、監査といった活動が含まれる。」のこと。
早い話が、天災等何か問題が発生したら、それをどのように目標時間内に復旧させる、若しくは当該問題に巻き込まれないようにするための計画や経営のことです。
何か特別の事態が起こったときのためのコンティンジェンシープランだと思ってもらえれば問題ないと思います。
例えばBCPの場合、大地震が発生したときでも1週間後には業務を再開しなければ会社がやっていけなくなってしまう、ということが想定された場合、どのようにして被害を最小限に食い止められるか、そしてその1週間で復旧し、コアの事業を再開させることができるか、などをあらかじめ計画しておくのです。
やってみると、事業の活動プログラムの見直しや従業員への見方など色々気付きがでてきます。
それが本業に良い影響を与えることもしばしばです。
ぜひ一度ご自身ででもやってみることをお奨めします。
契約書作成、その他のメリット
費用もかかるし、作成も大変な契約書ですが、今まであげた以外の作成のメリットももちろんあります。
そうでなければ作成しませんね。
今回は、契約書のメリットについて軽くまとめてみましょう。
まず何といっても書証になるのが大きいですね。
いざ訴訟となったときの強い味方です。
だからこそ相手も簡単には逃げなくなるという副次的な効果もあります。
逃げたら後信用を失いますから、相手にとっても良いことになる場合があります。
契約書作成は自分のためならず、といってもいいのかもしれません。
場合によっては債務名義になるというメリットもあります。
ある一定の要件(金銭等の請求であること)を満たした契約書を公証役場で認証してもらうことにより、執行受諾文言のある公正証書とすることができます。
そして意外と忘れられていますが、契約をきちんと見直す機会が与えられるということがあげられます。
契約書というのは、契約の設計図みたいなものといえます。
書けば口頭で約束したものが本当に整合性のある契約なのかわかります。
また、自分の考え方と相手の考え方がずれていないかなどのチェックも行えます。
以上を主なものとしてあげてみました。
まだ他にもあります。
これだけのメリットがある契約書ですから、面倒くさがらずに作ってみてください。
そうはいわれても、苦手だし、きちんと作れるか心配という方は、我々にご連絡ください。
代表取締役が高齢だけど、会社は大丈夫?
何やら横浜ベイスターズの身売り話が出ていると新聞をにぎわせているようです。
しかも渡邉恒雄氏の発言について、横浜スタジアムの社長が反応している模様。
どちらが悪いかは知りませんが、その記事を見ていて思いました。
日本の企業、特に大企業の代表取締役(社長)というのはなぜこう高齢者が多いだろうか、と。
私から見ると、高齢者が代表に居座っている企業は後継者を育成していないように見えます。
定年退職から創業して70歳というならわかります。
緊急事態のため一時的にということもあるでしょう。
しかし、それ以外で代表取締役というのはちょっといただけません。
おそらく本人たちは、他にやる人がいないからやっているんだ、他のやつらは頼りない、というのでしょうが、それは違います。
そういう人が卒業しないから後ろが育たないのです。
また、現在の代表取締役が実力者であればあるほど、後継者は現職に追いつくのが大変です。
現職に追いつかなければ、会社は厳しくなることが予想されます。
ですから、元気なうちに助言を与える立場に自らを置き、後進の育成に力を入れなければならないと思うのです。
それを考えたとき、代表取締役が高齢な会社って事業承継は大丈夫だろうかと心配になります。
もしかしたら後継者はすでに立派に活動されていて、代表取締役はネームバリューで存在しているのかもしれませんけどね。
そうだといいのですが、はてさて・・・
保証をつけてみようか
契約書を作成するとき、相手方の支払い能力に疑義がある場合、保証をつけていただく契約書を作成することがあります。
保証については、大手企業と契約する場合の契約書のドラフトに記載されていることが多いわけですが・・・
保証といえば、クライアントとお話をしていて、不思議に思うことがあります。
契約で保証をつけるというのは、自分たちはできないと思っている方が結構いるということです。
物的保証(いわゆる担保)にしても人的保証(いわゆる保証人)にしても、これらを契約書に入れる(保証をつける)のは、銀行や大企業の特権ではありません。
誰でもやろうと思えば、原則として出来ることです。
一般の契約ではあまり見ないので、銀行や学校などのようなところでないと出来ないと錯覚してしまっているのでしょう。
ただし、保証をつけるということは、相手を信用していませんという解釈がなりたつので、その辺は考えて保証をつけなければいけません。
保証を求めたが故に関係が悪くなったという例もあります。
むやみにつければ良いというものでもありません。
根保証など登記の費用がかかるものもありますし、費用対効果も考えなければなりません。
よく考えて項目を盛り込む必要があります。
ところで、物的保証と人的保証どっちが良いかという質問も保証の際にはよく聞かれます。
それぞれ一長一短あるので、絶対こっちが有利ということはありません。
状況によって使い分けることが多いですね。
あって良かった契約書
前回契約書の必要性について述べてみたわけですが、訴訟以外にもあって良かったということがあります。
それは、経営者が急に亡くなったときです。
経営者が亡くなった場合、当たり前ですが経営者の交代が行われます。
そうすると、契約書がなかった場合、本当に契約があり、債権債務が発生したのかわからないということになります。
ひどい話になると、契約もないのに契約があったと言ってくる輩もいます。
この整理は新しい経営者への大きな負の遺産となります。
場合によっては、これが原因で会社が傾くこともあります。
もう一つ、経営者が株主でもあった場合、相続にも関係してきます。
債権債務の有り高によっては、株式の評価が変わる場合があるからです。
契約書のない大きな債権があとで出てきたりしたら、下手すると追徴課税、などということもあるかもしれません。
会社のために、家族のためにも、経営者(特にオーナー経営者)は、契約書を作成しなければなりません。
面倒くさかったりお金がかかったりするかもしれませんが、自分のためではなく、皆のために作成してください。

