2019/11/18

ビットが事務所に来る日だ。
年始にネットショップ仲間が集まった新年会で、何かアイディアが出たらしい。
その相談である。
実は新年会で組合みたいなものを作ろうという話になったんです
やる気のある有志でもっと積極的に
攻めていきたいという話になりまして・・・
ビット
副所長
いいですね
きちんと計画を立てられるなら良い話です
はい
その辺は皆さんすでに事業を軌道に乗せている方なので
その辺含めてしっかり進んでいます
ただ 組織をどうするかを決めかねているのです
ビット
副所長
組織形態ですか
ネットショップの商店街の集まりのようなものですが
きちんと団体としてもやっていきたいと思っています
それでllpが良いのではないかという案が上がっていますが
これが適切なものかどうかお聞きしたいのです
ビット
副所長
LLPですか・・・
有限責任事業組合のことですね
意外と使い勝手が悪いのですよね
そうなのですか?
ビット
副所長
21世紀に入ってアメリカが急回復を見せた
要因の一つとしてLLCとLLPが挙げられまして
それを日本に導入しようとしたのが
有限責任事業組合だという話は以前したと思います
はい
何か聞いたような気がします
ビット
副所長
このLLCとLLPは法人でありながら
パススルーという制度があり
基本的に法人税を支払わない仕組みでした
あがった収益はどうなるのですか?
ビット
副所長
出資者に配当等があった場合
出資者の収益として課税されることになります
LLCやLLPは収益に関係ないのですね
だからパススルー
ビット
副所長
そういうことです
通常の法人だと法人税の段階での課税と配当されたときの課税があるため
ある意味二重課税状態になりますが
この制度はそれを回避できます
それは良い制度ですね
でも日本ではできなかったのですか?
ビット
副所長
LLPは有限責任事業組合としてできましたが
LLCは合同会社になってしまい
通常の税制になってしまいました
それは痛いですね
でもLLPはパススルー制度になったんですよね?
ビット
副所長
はい
しかしLLPは法人ではないという足かせがついてしまいました
それは何が困るのでしょうか?
ビット
副所長
登記できる任意団体という体裁になってしまいました
団体として登記したり商標を取得したりができません
許認可なども無理ですね
それは厳しいですね
でも逆にメリットがあるとかは?
ビット
副所長
法人住民税の均等割りは取られないですね
法人ではないので
うーん それだけだと使いにくいですね
道理であまり見かけないと思いました
ビット
なるほど・・・
ビット
副所長
ただ一般社団法人の場合社員に配当ができません
そこがネックといえばネックです
法人で仕事をして配当を得るモデルは使えません
そうすると必然的に
業界団体的な存在になってしまうのですね
ビット
副所長
ですからどうしたいのかですよ
任意団体のようなもので良ければ有限責任事業組合
ある程度組織として活動したいのなら一般社団法人
こんな感じでしょうか
組織としての登記に魅力を感じないなら
任意団体で充分かもしれません
それも検討します
ビット
副所長
そうですね
それも検討するといいでしょう
有限責任事業組合って本当に使いどころが難しいですね
戻ったら皆に話してみます
ビット