2019/11/18

株主総会というのは会社の最高意思決定機関でしたよね
ビット
副所長
はい
経営そのものは株主は行わないですけどね
法律で決められた事項のみですし
法令等に違反する意思決定はダメです
そうでしたね
そしてその決議って
確か過半数の賛成があればいいんでしたよね?
ビット
副所長
普通決議についてはそうです
会社法第309条にはこのように規定されています
株主総会の決議は、定款に別段の定めがある場合を除き、議決権を行使することができる株主の議決権の過半数を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の過半数をもって行う。
ということは
51%しか出席がなかった場合は総議決権数の30%もあれば議案が通るんですね
ビット
副所長
そういうことです
しかも出席の部分を定足数というのですが
これは定款の規定で排除も可能です
まぁ普通決議についてはですが
普通決議というのは主にどのようなものを決定するのですか?
ビット
副所長
役員報酬の決定(361条1項、379条1項、387条1項)や
剰余金の配当(454条1項)などが主なものですね
他に会計監査人の選任(329条1項)や
計算書類の承認 (438条2項)
準備金の額の減少(448条1項)などもそうですね
あれ?
役員の選任は違うんですね
ビット
副所長
役員の選任(341条)は特殊普通決議と呼ばれていて
定足数が1/3を下回れないんですよ
定足数がちょっと違うんですね
それにしても定款変更とかは普通決議にはならないんですね
ビット
特別決議は普通決議より要件が厳しいんでしたよね?
ビット
副所長
会社法309条2項にはこう規定されています
次に掲げる株主総会の決議は、当該株主総会において議決権を行使することができる株主の議決権の過半数(三分の一以上の割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)を有する株主が出席し、出席した当該株主の議決権の三分の二(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合)以上に当たる多数をもって行わなければならない。この場合においては、当該決議の要件に加えて、一定の数以上の株主の賛成を要する旨その他の要件を定款で定めることを妨げない。
なるほど
過半数出席で2/3以上の賛成が必要なんですね
ビット
副所長
特殊決議(309条3項)の場合はさらに要件が厳しく
株主の半数以上で議決権の2/3以上となっています
それはどのような議案に適用されるのですか?
ビット
副所長
公開会社を譲渡制限会社にする場合とかですね
だから議決権を2/3以上確保するというのは
とても重要なことなんです
なるほど
ではあと1/3はどうでも良い?
ビット
副所長
そんなことありませんよ
役員等の責任の免除(424条)など
総社員の同意が必要なものもありますし
多いに越したことはありません
そういえば
株主総会の招集通知も
総株主が出席すれば問題ないのでしたっけ
ビット
副所長
そうですね
総会の開催場所もどこでもOKということになります
では設立当初は全部持っていた方が良いですね
ビット
副所長
いいかどうかはわかりませんが
その方が運営は楽でしょうね
そしてIPO少し前くらいまでは2/3を確保したいものです
わかりました
ありがとうございます
ビット
副所長
さぁでは役員について見ていきましょうか
あとひと踏ん張りです
はい!
ビット